[北京8日ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は8日に公表した中国経済の年次報告書で、中国が今年、適度な経済支援策を維持するべきだと述べた上で、民間需要を促し中期的にバランスが取れた成長を遂げるために対策を行う必要があると指摘した。 2021年国内総生産(GDP)は7.9%増と、20年予想の1.9%増から加速するとの見通しを示した。 IMFは「経済が確実に回復するまで適度な財政・金融支援策」を維持するべきだと指摘。ただ債務の持続可能性を確保するために、中期的に財政再建は必要となるとした。 バランスの取れた中期的な成長を遂げるため、財政と金融、構造政策は民間需要を強化する内容でなければならないとし、金利政策が経済に行き渡るためにマクロ財政政策を改善し金融政策を現代化するべきだとも述べた。 中国経済は新型コロナの危機によって20年初めに落ち込んだ後、回復している。ただ消費や民間投資は公共支出や輸出に追いついておらず、回復はまちまちだ。 関係筋は、中国人民銀行が21年に支援規模を縮小するほか信用拡大の勢いを落とすものの、回復を阻害するとの懸念から直近で金融を引き締めることはないだろ...